一昨日
という記事を書いた時点では、『DigiFi』No.15 をすぐ買うかどうか迷っていましたが、近所の書店に行った所、結局買ってしまいました(笑)。
と言うか、書店のオーディオコーナーの本気度に圧倒されました。
「本の王国 刈谷店」おそるべし
この尋常じゃない平積みの量!
場所は、秋葉原でもなく日本橋でもなく、名古屋の大須でもなく愛知県郊外の刈谷駅前にある「本の王国」刈谷店。以前にも『Stereo誌』のイベントが開催されるなど、オーディオ雑誌にはかなり力を入れているようです。
愛知県刈谷市はデンソー、アイシン精機、トヨタ車体など、大手エンジニアリング企業の本社とその関連企業を数多く擁し、市役所の玄関には「はやぶさ」の模型が展示してあったり、とエンジニアリングの盛んな街でもあるためか、駅前のこの書店も自動車工学や機械工学、電気電子工学系の書籍が異様に充実しています。そんな背景もあってか、これまでの付録付きオーディオ誌も全国屈指の売上を誇るそうです。
そのおかげか、この有り様です。(2014.8.30 昼過ぎ時点)
思わず店員さんに許可をもらって写真を撮らせてもらいました(笑)
デジタルアンプ「LXA-OT3」が付録の『Stereo』誌1月号を買いそびれた方、ここならまだ在庫あります! 多分、ここにある付録付き雑誌だけでオーディオシステムが組めると思います。
他にも、
の店頭在庫があったり、マニアックな要求にも応える品揃えです。JRと名鉄の駅から通路でつながっているので、近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
本題の「ハイレゾD/Dコンバーター」
『DigiFi No.15』の特別付録の「D/Dコンバーター」がこちら。
基板上には Olasonic(東和電子)の型番として「TW-ST10-DDC」、DigiFi誌の型番として「D-96XD」の印字があります。
D/Dコンバーターとは
「D/Dコンバーター」は「Digital to Digital Converter」で「DDC」と略されることもありますが、デジタル信号を別の形式のデジタル信号に変換する装置です。この機種の場合は、PCなどからUSBポートで受け取ったオーディオ信号を「S/PDIF」という規格のデジタル信号に変換して「同軸(コアキシャル)デジタル」端子から送出します。
「S/PDIF」規格では他に「光デジタル」端子が使われることもありますが、電気信号→光信号→電気信号という変換がさらに必要になるため、音質面で若干不利とされ、高級オーディオ機器では主に「同軸デジタル」が採用されているケースが多いようです。
今回の付録も、高級オーディオ機器への接続も見据えてか「同軸デジタル」端子が採用されています。
A/Dコンバーターも搭載
この『DigiFi No.15』の付録「TW-ST10-DDC/D-96XD」には、D/Dコンバーターの他に、A/Dコンバーターの機能も搭載されています。
「A/Dコンバーター」は「Analog to Digital Converter」で、アナログ信号をデジタル信号に変換する装置です。そのため、本機では、単にUSBから同軸デジタルに変換出来るだけでなく、RCAステレオ端子からアナログ音声信号を入力すると、それを 24bit/96kHz のハイレゾデジタル音声信号に変換し、USBポートを経由して PC 上で録音する事ができます。
録音には PC 上の録音ソフトを使い、Wave 形式などのデータファイルとして保存できます。
この付録でできること
この付録でできることをまとめると、次のようになります。
PCに接続してみる
先に断っておくと、あいにく自宅には同軸デジタル音声信号をアナログ音声に変換できる装置がないので、音楽再生は試せていません。そのため音質についてはまだ確認はできていませんが、ソフトウェア上でハイレゾD/Dコンバーターとしての動作の様子は確認できましたので、その様子をご紹介します。
自宅の MacBook Air(MacOS X 10.9)にUSBケーブルで接続すると、次のように「DF15_D/D_CONVERTER」として認識されました。入力側は「Line Connector」の他に「SPDIF Interface」も表示されましたが、基盤に「COAX IN」の印字と空きスペースがあるので、設計上は同軸デジタル入力も見据えたものになっていたのかもしれません。
※洋楽のカタカナ化問題対策のため、普段OSを英語表示モードにして使っています。
USBケーブルは、ELECOM製の被覆自体にフェライトコアを内蔵したケーブル「USB2-FS」を使いました。安価ながら外部/内部高周波ノイズの低減ができるので、「オーディオ専用の数千円もするUSBケーブルを買うのはちょっと…」という方にもオススメです。
Audirvana Plus でハイレゾ音源を再生してみる
Mac 用のハイレゾ音源再生ソフトとして定番の「Audirvana Plus」(有料/試用可能)で認識した状態が次の状態です。
44.1、48、88.2、96kHz に対応していることがわかります。ハイレゾ対応機器でも 44.1kHz の2倍の 88.2kHz に対応していない機種もあるので、本機は全てに対応し、96kHzまでのあらゆるソースの再生が可能ということになります。
今回テストに使ったのは、前号『DigiFi vol.14』付録のDVD収録のハイレゾ音源。数ある無料や付録ハイレゾ音源の中でも非常にクオリティが高いので、普段オーディオチェックにも使っています。
まず FLAC 形式に変換した 24bit/96kHz の音源を再生してみます。
当然ながら音は聞こえませんが(T_T)、本体の「96kHzインジケーターランプ」がブルーに光りました。
次に、DSD音源を再生してみます。
Audirvana では「24bit/88.2kHz」のPCMに変換して再生されるようでした。この場合は本体の「96kHzランプ」は点灯しません。
サンプリング周波数/量子化ビット数をすべて表示するオプションがあるらしい
このD/Dコンバーター、別売りで入力された音楽データのサンプリング周波数と量子化ビット数を表示する「サンプリング周波数/ビットレート表示LED」があるようで、『DigiFi』誌発行元のステレオサウンド社オンラインショップで販売されています。
こういうものを見るとつい欲しくなってしまう衝動をなんとかしたいものです。(^^;
11月までにもう少し遊んでおきたい
次号、No.16 が発行されるのは11月下旬。それまでA/Dコンバーターだけで試すのも何なので、同軸デジタル入力可能な機器を物色中です。手っ取り早く言えば「同軸デジタル入力のハイレゾ対応DAC」を手に入れればいいのですが、後々も活用できることを考えて、海外のオンラインショップも含めて掘り出し物がないか探しています。
「DigiFi No.16」付録の DAC に搭載されている DAC チップが、写真の形状と刻印から、おそらく Burr Brown (TI) PCM5101A、あるいは PCM5102A ではないかと推測されるので、できれば比較のために別のメーカー製チップの DAC がよいなーと思ったりしています。
DigiFi No.15 付録と組み合わせて使えそうな機器やケーブル
ケーブルもDACもピンキリなので、どれがいいとは一概に言えませんが、Amazonの人気度を参考に適当なものを挙げておきます。
最近のプリメインアンプやAVアンプ、単体CDプレイヤーなどに同軸デジタル入力が搭載されている場合も多くあるので、もしそうした機器をお持ちであれば、背面を見てみて「COAXIAL IN」端子があれば接続が可能です。