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思索と探索のクロッキー帳。オーディオや音楽の話題、レビューなども。

「枠」と「可能性」と「妄想」

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀 脳活用法スペシャル」がとても興味深く面白かった。(再放送は5月5日深夜
番組に合わせて、日経ビジネス Onlineにも記事が載っている。



脳の働きを最大限に発揮させるとしたら、やはり「枠」をとっぱらうのが一番だと思う。人間は普段から気づかずに様々な思考の枠組みや既定された概念の中で世界を認識している。しかし、枠の外からしかその枠は見えないので、そうなっていることに自分で気づかない限り、その枠の中から出ることは出来ない。その上、「枠」は幾層にも重なっているので、一つの「枠」から出たところで安心してはいけない。

例えば「人生」を考えるとする。しかしこの時、考えようとしたその時点ですでに「人生」という言葉(ラベル)や所属する文化で固定された概念によって「それ」を認識してしまっている。「それ」を考えるには、「人生」という言葉や概念を使わずに「それ」が何かを説明することを考えた方がいいかもしれない。例えば、身の回りの様々なモノや物事を「それ」を表す固有名詞を使わずに説明しようとすると、驚くほど実は「それ」についてわかっていないことがわかる。

「物事を完全に理解する」ということは原理的にあり得ないのではないだろうか。基本的に「わかる」ということは「わかったことにする」あるいは「ある枠組みにおいて理解する」ことだろう。自分のことを、さも「わかった」かのように「自分は○○だから…」と語るのはわかっていない証拠だとも言えそうだ。

でも、わからないからこそ、そこに「可能性」を見いだす意義がある。全ては「可能性」の上に成り立っていると考えれば、そこからは「妄想」の世界だ。そして、妄想力があればあるほど可能性は広がる。さあ、妄想力を鍛えよう。

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