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Fluffy white croquis

日々の思索のためのクロッキー帳。オーディオやオススメなども。

イヤホンのエージングを静音化する「Burn-in Bottle」を作ってみた

オーディオ 工作・DIY 道具 Tips
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オーディオ用語(オーディオ界隈で語られる用語)に「エージング (Aging)」というものがあります。

エージング」については、以前にもこのブログで何度か触れていますが、英語圏では "Burn-in" とも称され、主にスピーカーやイヤホン・ヘッドホンのドライバーなど可動部(振動板やそれにつながる部品)の動きを、新品の状態から一定期間以上音を鳴らしてほぐしたりすることで、機器が本来持つ性能を引き出そうという試みや結果としての状態を指したりします。

エージング」には、こうした物理的な変化の側面以外にも、ちょうど新しいメガネを作った時など、初めは違和感があったものが徐々に慣れていくように、脳が新しい機器の音に慣れる「心理的エージング」も含んで語られることもあり、「物理的エージング」も含めてその有無や真偽を巡って、しばしば論争になることもあります。

今回はそれはさておき、新しく買ったイヤホンに「物理的エージング」を行うために、身近なもので簡単に作ることができる便利な道具と作り方を紹介したいと思います。

イヤホンのエージング時の難点「うるさい」

イヤホンの「エージング」は、概ね「ピンクノイズ」と呼ばれるノイズや音楽を、何十時間、場合によっては何百時間流し続けるため、電車の中での音漏れと同様に「シャー」という音が四六時中流れ続けます。簡単に言えば「うるさい」です。

このエージング中の「うるさい音」をほぼ無音化してしまおうというのが、今回紹介する「バーンイン・ボトル(Burn-in bottle)」です。 名前は勝手につけました(笑)

注目した素材はガラス瓶と栓

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先達の膨大な実験と研究の成果を…引き継がず、ここはシンプルに考えます。
手っ取り早く音を遮るものとして、身近なものでまず目に入ったのが「ガラス瓶」。ビールやワインの瓶よりはジャムなどの高さが低く口の大きな瓶のほうがよいでしょう。少なくとも、その中にイヤホンを入れることになるので、「十分な開口径」は重要です。

ただ、ガラス瓶の中にイヤホンを入れただけでは、瓶の口から音が漏れ出すだけで、瓶の大きさや形状によってはかえって音が増幅されてしまう可能性もあります。
そこで、瓶に2つの工夫をします。

臭いものにはフタ、余計なものは吸収する

その2つは、

  1. 瓶の口にピタリとハマるゴム栓
  2. フェルト(粘着剤付きがベター)
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ガラス瓶とこれを組み合わせることで、完全密閉&内部吸音構造を作り出し、音漏れをシャットアウトします。

瓶にフタをしただけではなぜだめなのか?実際やってみるとわかりますが、ガラスは音を反射するので、瓶の中は音が反響しまくって瓶自体がキンキンと鳴ってしまいます(おそらく瓶の固有振動?)。そこで、フェルトによって瓶の中で反響する高域を減衰させようという企てです。

以上をまとめると次のようになります。

イヤホンエージング用「Burn-in Bottle」の作り方

用意するもの

  1. ガラス瓶(厚手のものがGood!)
  2. 瓶の口にピタリとハマるゴム栓
  3. フェルト(粘着剤付きがベター)
  4. 目の細かい網型のすべり止め少々

以上のものがあればOKです。

ほとんどは100均ショップで見つけられますが、調達が一番難しいものに「ゴム栓」があります。ガラス瓶の口にピタリと(できれば高さの真ん中辺りで)ハマるゴム栓は探すのがなかなか大変です。
探し方のコツは、先にガラス瓶の口の内径を測っておき、その内径がゴム栓の上面と下面の直径の範囲にあるものを探します。

一番手頃だったのは、風呂の栓。

三栄水栓 【バス用ゴム栓】 44 PH270F-44

三栄水栓 【バス用ゴム栓】 44 PH270F-44

このあたりの、上下の直径がちょうど良さそうな栓を用意すれば大丈夫でしょう。

作り方♪

  1. カッターや彫刻刀等でゴム栓にイヤホンのケーブルを通す溝をつける(同時にエージングする本数に合わせて大きさを調整)。
  2. 瓶の底とゴム栓の底面に合わせて切ったフェルトを貼り付ける
  3. 目の細かい網型すべり止めを適当な大きさにカット(1.で開けた溝にケーブルを通す時に、ケーブルの隙間を埋めるため。意外と重要)

以上で出来上がりです。
お好みに応じて、拡散・吸音効果を狙ってウレタンフォームの角切りなどを入れてもよいでしょう。

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「Burn-in Bottle」を使ってみる

さて、出来上がった「Burn-in Bottle」を実際に使ってみます。

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写真のように、2系統のヘッドホン出力のあるヘッドホンアンプなどを使うと、同時にイヤホンを2つエージングできて便利です。 ちなみに「目の細かい網型すべり止め」はイヤホンのケーブルがゴム栓に掘った溝に当たる位置に巻きつけて、隙間を塞ぐようにして使います。

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この時気をつけるのは、ケーブルに必要以上に圧力がかかったり曲がったりしないことです。
ゴム栓に溝を彫るときにこの状態での余裕を見越して掘っておくと良いでしょう。

「Burn-in Bottle」でほぼ無音エージングに成功!

結果的に、これを作ったことでほぼ無音でイヤホンのエージングを行うことに成功しました!
深夜の静まり返った部屋の中でも、よほど耳を近づけない限り、中の音は聴こえません。これで、イヤホンについては心置きなくエージングを行うことができるようになりました。

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ところで、今回は例として「とあるイヤホン」を2機種使用しています。勘のよい方はイヤホンについたロゴマークでわかってしまったかもしれませんが…
現時点で日本国内では未発売の機種で、本国で発売されてすぐに直販で手に入れて、個人的にかなり気に入っています。

このイヤホンのレビューもそのうちしたい思いますので、お楽しみに…

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Beats 新エントリーヘッドホン「Beats EP」レビュー 〜 Beats の皮を被った Apple 製品?〜

Apple オーディオ 道具 デザイン
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去る 2016年9月8日(日本時間)に、予定通り3.5mmヘッドホン端子が廃止された「iPhone 7, iPhone 7 Plus」が発表され、賛否両論が飛び交っていますが、今回は、その影で何の宣伝もなく突如オンラインの Apple Store に現れた謎のヘッドホン「Beats EP」を(おそらく)最速で発注しゲットしたので、そのレビューです。

正直な所この「Beat EP」、今までの「Beats のヘッドホン」のイメージを(良い意味で)根底から覆しそうなヘッドホンです。

プレスリリースにも登場しなかった「Beats EP」

Apple のイベントに合わせて、Apple が 2014年に買収した Beats by dr.dre ブランドのプレスリリースにて、BeatsXSolo3 WirelessPowerBeats3 Wireless の3機種が発表されましたが、そこでは「Beats EP」は取り上げられていません。

おそらく、今回のプレスリリースは iPhone 7 からヘッドホンジャックが廃止されたことを受けて、「ワイヤレス機」に絞ったものだったためだろうと推測されますが、各メディアは基本的にプレスリリースをもとに新製品ニュースを掲載するため、未だに「Beats EP」だけは、国内大手メディアでも一切紹介されていないままとなっています。

では、どうして「Beats EP」気づいたかというと、自分が昨年 iPhone 6s を購入した関係で、iPhone 7 にはそれほど関心がなかったのと、Ligntning 端子からアダプタを介して USB DAC を接続してハイレゾ音源を再生可能な環境をすでに構築済みで、ヘッドホンジャックがなくなっても別に困らない人だったためです。

それゆえ、発表後にオンラインの Apple Store が再オープンするや否や、多くの人がおそらく iPhone 7 のページに向かったであろう所を、自分は「アクセサリ」のページに直行しました(笑)

最速で「Beats EP」をゲット!

Apple Storeの「アクセサリ」のページで最初に見たかったのは、Lightning 端子を3.5mmオーディオジャックに変換するケーブルで、この製品はその時点ではまだ発注できない状態でした。(数日後に発注しましたがw)

そして、ふと開いてみた「ヘッドフォン&スピーカー」のページに、Beats ブランドの見覚えのない機種が…

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「Shanling(シャンリン) M5, M2, M3」を実機比較レビュー 〜 コストパフォーマンスに優れた中華DAP

オーディオ 道具 UI
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日本で「ハイレゾDAP(デジタル・オーディオ・プレイヤー)」と言えば、まずは韓国 iriverAstell&Kern ブランドの「AKシリーズ」が筆頭に挙げられ、ハイエンド志向の高級ブランドとしての地位を築いていますが、低価格を武器にした中国メーカー勢も以前にも増して勢いづいており、様々なメーカーから次々と新機種が送り出されています。

もちろん国内メーカーも製品を出していますが、ソニーの「ハイレゾ Walkman」以外は、ここ1年程の間にようやく出てきたという印象です。

iPod の生産終了がハイレゾDAPの需要を作り出した?

昨今のハイレゾDAP市場の盛り上がりは、ハイレゾ音源の普及というのも1つにはあるかもしれませんが、一番大きいのは AppleiPod の役割を iPhone に受け渡し、「まともな音楽専用プレイヤーがなくなってしまった」という所が大きいのかもしれません。

20年以上前のMP3黎明期に「MP3プレイヤー」で一躍名を馳せた iriver 社は、大容量型 iPod の終焉とハイレゾ音源登場のタイミングをうまく見計らったかのように、「Astell & Kern」という新たな高級志向ブランドでハイレゾDAPを全世界に展開し、今では世界中のオーディオ関連メーカー、音楽産業やミュージシャンなどに通用するハイレゾDAPのステータスを築いています。

もちろん、他のメーカーもこれを黙って見ているわけではなく、様々なメーカーからハイレゾDAPが発売されていますが、各地域のディストリビューターの奮闘のためか、今のところハイエンド市場では「Astell & Kern」が依然デファクトスタンダードとなっている印象です。

コストパフォーマンスに優れた「中華DAP」が続々登場中

韓国 iriver 社の「AKシリーズ」は完成度だけでなく価格の高さも際立っているため、エントリークラスとして進出しているのが、主に中国メーカーの製品です。

中国メーカー製のDAPで、日本に正規代理店経由で入ってきているものでは、よく名が知れているのは FiiO 社の X シリーズや iBasso の DX シリーズ辺りでしょうか。
以前、「FiiO X1」という最廉価ハイレゾDAPを購入してレビュー記事を書いたように、FiiO社のDAPは、ユーザーインターフェイスや操作性は iPod や高級機には及ばないものの、コストパフォーマンスに優れ、エントリークラス〜中級クラスで健闘しているようです。

しかし FiiO 以外にも中国本土および海外では、日本ではまだ販売されていないものの、おびただしい種類のDAPが開発・販売されています。また、市場の大きな海外での販売を前提としているためか、最近はクオリティが高いものも増えています。

そのうちの1つが、今回の主役「Shanling(シャンリン)」というブランドのハイレゾDAP「Mシリーズ」で、市場でのポジションは新興メーカーである FiiO 社製品と近いものの、長年の据置機での技術的バックグラウンドと、他社と一線を画す独自のミニマムな操作系で海外を中心に愛用者が増えているようです。

Shanling(シャンリン)社の現行ハイレゾDAP「Shanling M5」「Shanling M2」「Shanling M3」の3機種を一斉比較!

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