最高なモニターヘッドホンの唯一の弱点は…
オーディオや音楽など音のリファレンスとして、以前から SONY MDR-Z900 をはじめ「スタジオモニター」仕様のヘッドホンを使っていますが、現在メインで使っているのは Made in Germany の「ULTRASONE Signature STUDIO」。
この機種は、発売前に展示会で試聴してその音に驚くと同時にとても気に入り、発売当日に即購入したほどの機種で、自分にとって音のパートナーのような存在です。
広い空間上に高解像度の音像が正確に定位し、超高域から超低域まで歪みなく正確無比なサウンドについて、詳しくはまた別の機会に紹介するとして、唯一不満点だったのは、もともとスタジオでのヘビーユースを想定してかイヤーパッドの素材がとても硬く、フィット感があまりよいとは言えない点でした。
Signature STUDIO は側圧はそれほど高くないため、耳が痛くなるようなことはないのですが、イヤーパッドと頭の側面との間に所々隙間ができるような状態で、装着位置が少しずれるとその隙間の具合が変わるためか、特に低域の周波数バランスが若干変わったりするのが気になっていました。(個人差もあると思いますが…)
救世主「YAXI fix90」現る
そんな中、ある日ふと Twitter で目にした情報がこちら。
ヘッドホン好きなんでいろいろ試し。
— ひろ きん@eイヤホン秋葉原店 (@eear_hiro) March 22, 2019
イヤパッドをYAXIのに交換して、
ネックだった遮音性を改善したULTRASONEのSignature Studioが良きなんです♪
解像度は高いし、どこまでも広がる響きと、低域のレスポンスの良さがさらに向上するのでセットで6万ちょいになったのは嬉しいhttps://t.co/NuUEPoyYTZ pic.twitter.com/b5dfdM2pcP
写真からなんとか読み取れる「YAXI FIX90」の文字を頼りに、地元の「eイヤホン名古屋大須店」に在庫がなかったのを取り寄せてもらい、試聴用サンプルがあったので実際に店舗で装着して確認した上で、無事購入♪
YAXI(ヤクシー)は、イヤーパッドでは定番のメーカーでもあり、過去にもいくつか購入したことがあるので何の迷いもありませんでした。
ちなみにeイヤホンWeb本店の商品ページでは、各実店舗に在庫や試聴機があるかどうかが分かるようになっています。 https://www.e-earphone.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000094126
ULTRASONE Signature STUDIO にベストマッチすぎる「YAXI fix90」
こちらが購入したイヤーパッド「YAXI fix90」。
ヘッドホンの交換用イヤーパッドは、通常は機種ごとに大きさや形状などが異なるため、純正品はもとよりサードパーディー製でも、特定の機種専用として販売されているものがほとんどですが、この「fix90」は直径φ90mm程度のヘッドホンなら大抵適合するというタイプ。ほぼ円形で、外耳の収まる部分が楕円形になっています。
このサイズは、多くのスタジオモニタータイプのヘッドホンの標準的な大きさでもあるため、様々なメーカーの機種に適合するように作られているようです。
Signature STUDIO 純正イヤーパッド(左)と「YAXI fix90」(右)を並べて比較すると、こんな感じです。
Signature STUDIO への装着
ULTRASONE Signature STUDIO のイヤーパッドは、他のヘッドホンと同様に、ラバー系素材の「ベロ」を外縁部に引っ掛けてかぶせるタイプなので、純正イヤーパッドをゆっくり引っ張って取り外し、交換します。
この機種のイヤーパッドは、他の多くのヘッドホンよりも素材が硬めで継ぎ目があるので、継ぎ目で破れないようにやや慎重に取り外したほうがよさそうです。
ULTRASONE のヘッドホンは、「S-LOGIC」という独自の技術を採用しているため、イヤーパッドを取り外すと普通のヘッドホンと違ってドライバーは直接見えず、中央下部に大きめの開口部と周縁にも何箇所か開口部のある金属板が被せられています。
これにより、音を外耳に拡散反射させて送ることで自然な聴こえ方を実現し、ドライバーの磁気を遮蔽して頭部への磁気の影響を最小限に抑えているそうです。
http://ultrasone.jp/technologymore/
片側だけ「YAXI fix90」に交換した状態で純正イヤーパッドと比較すると、こんな感じになります。
厚みはほぼ同等で、外径が本体とほぼ同じ径になります。
イヤーパッドを「YAXI fix90」に換装完了♪
イヤーパッドを「YAXI fix90」に換装した ULTRASONE Signature STUDIO がこちら。
断面形状が角型に縫製されたプロテインレザーになったことで、見た目にも精悍さが増した気もします。
イヤーパッド換装による劇的な効果!
そして、この換装により音質・実用面で次のような効果がありました。
基本的に良いことづくめで、イヤーパッドを「fix90」に交換して大成功です。
もはや、ULTRASONE Signature STUDIO には純正イヤーパッドよりも合うのではないかと思えるほど。
これで常に正確な音で快適にモニターできるようになり、色々と捗るようになりました。
冒頭で Tweet を紹介した、この組み合わせを見つけてくれた「eイヤホン秋葉原店」のスタッフ、「ヒロ」さんには本当に感謝です!
YAXI fix90 はおそらく ULTRASONE Signature シリーズ全てにフィット?
現在、YAXIの「fix90」公式ページには、対応機種として ULTRASONE では「Signature STUDIO」の他に、その少し後に発売されたDJユースに適した機種「Signature DXP」も掲載されていますが、同じ形状の上位機種「Signature PRO」や Signature DXP の前モデルとなる「Signature DJ」、さらには Signature STUDIO をベースにした ADAM AUDIO「STUDIO PRO SP-5」などにも合うのではないかと思います。
www.yaxi.jp http://ultrasone.jp/products/ultrasone.jp
イヤーパッドはヘッドホンのとても重要な構成要素
今回のイヤーパッド換装で、ヘッドホンでのイヤーパッドの重要性がよくわかりましたが、次回はさらに踏み込んで、イヤーパッドの素材が変わると装着感や音はどう変わるのか?を試してみた結果を紹介したいと思います。お楽しみに♪
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