サーチエンジン関連のネタが続きますが、今回は Yahoo! について。
昨年2013年の秋、米国の本家 Yahoo のロゴやビジュアルが一新されましたが、この新ロゴタイプ、文字の間隔が詰まりすぎているように見えてしょうがありません。特に "H-O-O" のところ。小さくなるにつれ、だんだんくっついて見えてしまいます。
※画像はすべて米国 Yahoo! の公式サイトより引用
プロモーションビデオでは、この新しいロゴがメトリカル、あるいはニューメリカル(数値的)にデザインされていることをアピールしていますが、タイポグラフィや文字組レイアウトを経験したことがある人なら、これに何か違和感を感じる人もいるのではないでしょうか?
上のビデオによると、次の図で同じ色の「●」の箇所が同じ幅あるいは高さになっているようです。
カーニングは通常、人間の知覚特性も考慮している
雑誌や書籍などで普段目にする大きな文字は、通常、デザイナーが人間の目の錯覚など知覚特性も考慮して間隔を調整しており、この文字間調節を「カーニング (kerning)」(主に欧文?)とか「文字詰め」(主に和文?)とか言ったりします。
しかし今回の "Yahoo!" の新ロゴでは、それを否定するかのごとく完全に機械的に「数値を揃える」という観点でデザインされています。
そこで試しに、もし人の手でカーニングを行うとすれば、多かれ少なかれ次のようになるんじゃないかと思い、次のような比較を作ってみました。
"Original" に対して "Modified" の方は「A」をわずかに左に移動、「H-O」間と「O-O」間を少し広げました。 縮小すると、こんな感じになります。
"Modified" の方は縮小しても文字間はしっかり空いていますが、 "Original" の方は「O-O」間がくっつき始めました。また、"Original" の右側は実際に Yahoo のサイトで使われている画像ですが、「H-O」間がくっつき始めています。
「文字詰め」や「カーニング」はデザイナーのバランス感覚によるところが大きいですが、あれだけメジャーなサービスでほんとにこれでいいのかな?と思ってしまいます。気にしすぎでしょうかね。
日本の Yahoo! Japan の行方は?
あとは、独自路線を進んでいるようにも見える日本の Yahoo! Japan が米国本家風のスタイルになるのは一体いつ?というのも気になるところです。並べてみると今や全く別もののようですね。
追記:
日本の Yahoo! japan 以外の世界の Yahoo! はすでにロゴが変わっているようです。