Alloy Network Inventory
http://www.alloy-software.com/nin/index.html
LAN内のPCのスペックや構成情報を収集・一覧するソフト。しかもクライアントPCには一切インストール不要。
このソフトを知っている人は日本では多分少ない。しかし、未だかつてこのソフトに匹敵する収集力とインターフェイスを持ったソフトを見たことがない(単純に見たことがないだけ)。英語版だが、Ver.4 辺りからフォントの設定を変えると日本語も化けずに表示できるようになった。
PCインベントリ系ソフトでは、Windows の「プロダクトID」が収集できるのは当たり前だが、Alloy Network Inventory では、なんとインストール時に入力する「プロダクトKey」まで収集できる。(プリインストールのOEM版Windowsでさえ!)
他にも、タワー/デスクトップ/ノートなどのシャシタイプやモデル名、サービスタグやシリアルNo.、メモリスロットがいくつ空いてて何番に何MB入っているか、つながっているモニタのシリアルNo.(!)など、普通は現物を確認するか中を開けないとなかなかわからない情報までがわかる。この辺はPCメーカーによってちゃんと情報を登録しているところとそうでないところがあっておもしろい。 ソフトウェアの情報では、プロダクトIDやAdobe製品のシリアルナンバー、インストール日、インストール時の登録ユーザー名など。他にもデバイスの情報はもちろん、共有フォルダやマウントしているネットワークドライブ、プリンタ名やポート、イベントログなど、むしろ収集できない情報の方が少ないぐらい。 〈詳しくは Features Summary のページから Product Data Sheet をダウンロード〉
これら全て、クライアントに一切常駐ソフトをインストールすることなく収集できるのだから驚きだ。それでいて$350(100クライアント, 追加ライセンス:1クライアント$3)。これを導入してからどれだけ構成管理が楽になった事やら。
使い方は、
- 付属の「Inventory Analyzer」という収集専用ソフトを共有サーバ上に置いておく
- Windowsドメインのログオンスクリプトでログオン時に実行させたり、タスクで定時実行するようにしておく
- ユーザーがクライアントPCにログオンした時に「Inventory Analyzer」が実行される(所要時間は
10数秒数秒から数十秒程度) - すると、クライアントPC毎のインベントリファイルが共有サーバ上の収集用フォルダに集まる
- それを「Inventory Navigator」コンソールで読み込む
という形。
「Inventory Analyzer」の設置に際しては、専用の「Deployment Wizard」というツールがあり、サイレントで実行させるか、何を取得するか、どれくらいの頻度(日週月)で取得するか、追加で収集するファイルやレジストリキー、設置するディレクトリのアクセス権は適切か、などを確認しながら簡単にセッティングできるようになっている。 インベントリ収集用のフォルダを定期的にバックアップすれば、PC構成情報の履歴が簡単に残せる。
このソフトで一番感心するのはインターフェイスの使いやすさ。〈スクリーンショット〉 基本はExcelのようなテーブルで、このテーブルの各項目はカスタマイズできる上、Excelと同じようなオートフィルタ機能があるので一瞬で条件を絞り込んで抽出が出来る。しかもPC一覧やソフトウェア一覧などの表は、ボタン一つでExcelのシートに変換したり、HTMLやXML形式で書き出すことも出来る。
実は、国産品で有名なQ○Dも導入している(いつの間にかされていた)のだが、あまりのインターフェイスの使いにくさと収集できる情報の少なさのため、ほとんど使っていない。大抵のことはバッチやタスクで済んじゃうし。(だからいらないって言ったのに…)
英語に抵抗さえなければ、小・中規模ネットワーク管理者にぜひオススメしたいソフト。30日間評価版もあるのでお試しあれ。
(goo blogより移植)