white croquis

思索と探索のクロッキー帳。オーディオや音楽の話題、レビューなども。

思索

人が組織を育てるのか、組織が人を育てるのか

今、自分が所属している組織に魅力を感じないとしても、そこで働く人達全てに魅力を感じないというわけではない。 だから、少なくともまだ「そこ」にいる限りは、その人達には刺激を与え続けようと思う。

将来の「可能性」のために今の時間を使う

「何かやらなきゃ次はない: DESIGN IT! w/LOVE」を読んで、以前、ふと次のようなことを書いたのを思い出した。 例えば会社などで何か仕事をしている人(同僚や後輩、部下など)に、「今、何をやっているの?」と聞く代わりに「今、何の準備をしているの?」…

車の運転と匿名性

ネット上の掲示板で匿名で大胆な態度の書き込みがされやすいのと、「車を運転すると人が変わる」ということには、何か関係があるような気がしてならない。 多くの場合、自動車に乗ると金属とガラスの覆いの中に守られて、外からは直接顔が見えにくくなる。こ…

「やってみる」ことは自分の外にあるものを求めること?

前回のエントリー「経験至上主義は思考停止状態? - white croquis」に関連して、同僚と話をしていた時、「まずやってみる」ということは自分の外に何かを求めているということになるんじゃないだろうか、とふと思った。まず自分が行動して環境や相手に影響…

経験至上主義は思考停止状態?

前回のエントリー「「何が起きるか」は予測できなくても、「何が起きうるか」は予測できる」で、 この「何が起きうるか」を予測できるかどうかは、対象についてどれだけ本質的・客観的に理解しているかによる所が大きいと思う。 と書いたものの、これは演繹…

「何が起きるか」は予測できなくても、「何が起きうるか」は予測できる

「何が起きるか」を完全に予測することはできなくても、「何が起きうるか」「何が起きる可能性があるか」は予測できる。 ある問題が起こりうることが分かっている時、それがかつ高い頻度で起きるものであったり、頻度が低くても起きたときの損失が大きなもの…

社内ネットワーク管理は全体最適で

社内ネットワークやPC、ライセンス等の管理を自主的に行うようになって久しい。 規模が大きくなりつつあった中、誰もやろうとする人がいなかったので、このままではまずいことになるぞとボランティアで始めたのが発端だ。 今では、百数十台のクライアントPC…

動機や欲求の源はエントロピー増大の法則?

人間を含む動物の行動を引き起こす動機や欲求は、自然界の普遍の原理、エントロピー増大の法則で知られる「熱力学第二法則」に従って生じているのではないかと思えてきた。以前、自分のもう一つのブログで、こんなことを書いていた。 「納得」はたとえ非論理…

感情的な議論の構造

議論や思考が感情的になるとき、思考がある特定の視点に極めて依存した状態になっていることが多い。その際、どんな視点や次元での思考であるかは関係ないようだ。自分が観察した結果から判断した情報と自分の考えとの間にギャップがあり、それが自分に好ま…

「動機」がなければ行動は生まれない

人間の行動を含む「システム(系)」において、「望ましい行動」がないとそのシステムはうまく動かない。この、システムをうまく動かすためのレバレッジ・ポイントは「望ましい行動」を起こすための「動機(motivation)」だと思う。 例えば、情報を提供したり…

夢を見るとき、脳は文脈を創造している?

夢を見ているとき、脳が記憶の整理をしているというのが脳科学では有力な説のようだ。 しかし、根拠のない全くの思いつきに過ぎないけれど、「夢」はそれ以外にも、様々な記憶の断片を相互につなぐことで生み出される「文脈の可能性」を試しているのではない…

法律のネーミング

「生活保護」にまつわる問題は、「生活保護」というネーミングのマズさによるところがいくらかあるんじゃないかという気がする。 例えば「生活保護法」ではなく「生活支援法」や「生活援助法」という名前だったらどうだろうか? 「生活保護法」ではその目的…

「○○をなくそう」と考えるからなくならない

よくスローガンに「○○をなくそう」というのがある。 なくなるアテのなさそうなものでも「意識を高めるため」などとして「なくそう」と呼びかける。それ自体に全く効果がないとは言わないけど、かえって論点をわかりにくくしてしまっているんじゃないかと。 …

ドングリ

家の近くの川沿いに自転車で走った。 神社の脇を通ると、銀杏やドングリがたくさん落ちていた。 小学生の頃によくドングリ拾いをした記憶があるけど、食べるわけでもないのに、どうしてポケットや袋がいっぱいになるまで拾っていたのか思い出せない。 形のき…

BusinessはBusy-ness!?

MacOS Xに標準搭載されているOxford英英辞典によると、「Business」という語の起源はこう書いてある。 ORIGIN Old English bisignis (see busy , -ness ). The sense in Old English was [anxiety] ; the sense [the state of being busy] was used from Mid…

組織の成長速度についていけない…遅すぎて

個人の成長速度と組織の成長速度に差があり、それぞれの速度の変化がほとんどない場合、その差はどんどん大きくなるのは自明。今いる会社で自分の身の回りで起きていること: ↓ちょうどこの「女性」を「組織」に置き換えた状態のような気がする… まっとうな…

「科学的」であること

「科学的」という言葉には2種類の意味があるように思う。 客観性、普遍性を持った科学に基づく本来の意味での「“科学”的」 科学風、学術風であるという意味での「科学“的”」 前者はいわゆる正真正銘の科学。後者は前者を含む場合もあるけど、一見科学のよう…

名前は大事

今日買った本。ネーミングの掟と極意 (エンジニア道場)作者:開米 瑞浩翔泳社Amazon@IT自分戦略研究所の連載、「ITエンジニアにも必要な国語力」「図解言語実践テクニック」などでおなじみのアイデアクラフト 開米氏の新刊。情報を取り扱う能力(情報リテラシ…

全ては相対的に

人やものの価値は、それが置かれる状況・環境によって相対的に決まると思う。 希少価値の高いアイテムが、マニアの間では非常に高い価値があっても、そうでない人にとってはただのガラクタに等しいかもしれない。人であっても同じこと。同じ人でも、置かれる…

動機の臨界点

ある行動について、実際に自発的に行動するに至るレベルの動機を持つ(持たせる)ためにはどんな条件が必要だろうか?とふと考えてみた。 刺激の程度、置かれる環境、内的なパラメータとか。人や動物によって違うのは当然として、普遍的にそれを表す方法は何…

生体分散記憶システム

自分で覚えていられるかどうかあやしいことは、身近な人にもそれを伝えたり一緒に体験してもらう。そうすることで、記憶の冗長性を確保でき、耐障害性が高まる。内容にもよるだろうけど、紙やデータに記録するより、他人の記憶に記録しておけば、「あれって…

SoS (System of Systems) ~ 現実のあらゆる変化に適応する有機的システム工学

全体最適と局所最適について調べていて、SoS (System of Systems)というものにふと目がとまったのでメモ。 System of systems - WikiPedia[英語] 超システム工学SoS(The ObjectReport/オブジェクトテクノロジー研究所) SoS:超システム工学への現実的アプ…

評価グリッド法とパーソナルコンストラクト理論

以前、「メンタルモデルはいくつ想定すればよいのか?」というエントリーで触れた「メンタルモデル・アプローチ」のように、対象者のメンタルモデルあるいは概念の認知構造を明らかにする実践的な手法として「評価グリッド法」というものがあるのを最近知り…

「今、何の準備をしているの?」と聞いてみる ~ バックキャスティングで考えられるように

ふと思いついたことのメモ。 例えば会社などで何か仕事をしている人(同僚や後輩、部下など)に、「今、何をやっているの?」と聞く代わりに「今、何の準備をしているの?」と聞いてみるとどうだろう。 手順に従って行うタイプの仕事のほとんどは必然性のあ…

思考の全てをスキーマで表現できないか

この所ずっと気になっているのが、「スキーマ」の概念だけで思考や知覚をシンプルに表現できないのか?という点だ。 「スキーマ」で表されるような構造的な知識や思考のモデルは、認知心理学、認知科学、脳科学、哲学のみならず、人工知能の研究など様々な分…

書評『戦略思考ができない日本人』

[asin:4480059024:detail] 論の根拠は別としても、その内容のほとんどに納得できてしまう。 欧米人と日本人の考え方は違うと言ってもどう違うのか、どうして違うのか、よく言われそうなおよそ一通りのことが網羅されていて、読み物としても一つの見方として…

同時に仕事いくつまで?

社内のPC、サーバやネットワークのメンテナンス/ヘルプデスクをしながら本業を何本か抱えて仕事をしていると、何かをしているときに「割り込み」が入って、それまでの仕事を中断して別のことをしないといけないことが多い。 同じような種類の仕事が何本か同…

書評『考えることの科学―推論の認知心理学への招待』

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)作者:市川 伸一中央公論新社Amazon 物事を考えようとするときに、基礎体力として知っておきたい内容。メタ思考のための重要なヒント。手頃なので会社の同僚や後輩によく勧めている。 「考える」とはど…

書評『疑似科学と科学の哲学』

疑似科学と科学の哲学作者:伊勢田 哲治名古屋大学出版会Amazon 「科学的方法論」を人に説明するのに何かいいネタないかな…と探していて見つけた本。帯書きは「疑似科学を通して科学を見る」。 先に「ト」だとか「ト」じゃないとか決めつけない、ニュートラル…

書評『ユーザーイリュージョン―意識という幻想』

ユーザーイリュージョン―意識という幻想作者:トール ノーレットランダーシュ紀伊國屋書店Amazon 「意識は0.5秒遅れてやってくる」 これはおもしろかった。 情報の本質、言語やコミュニケーションの本質について、熱力学第二法則、情報理論をバックグラウンド…

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