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思索と探索のクロッキー帳。オーディオや音楽の話題、レビューなども。

新聞記者の質の低下が止まらない? 〜朝日新聞の場合

特定秘密保護法関連の話題が続いてしまうのは本意ではありませんが、あまりにも新聞記者および新聞記事の質の低下がひどいと感じるネタが流れてきたのでメモ。

現行の自衛隊法はすでに民間人も対象になっています

Twitter経由で流れてきたこちらのブログ記事→「テロリストでした : パチンコ屋の倒産を応援するブログ」で知ったのですが、 朝日新聞が2013年12月3日に、次のような記事を掲載しているようです。

しかしこの記事に書かれている〈想定されるケース〉というのは、前述のブログですでに指摘されている通常の企業の「守秘義務」もさることながら、現行の「自衛隊法」ですでに民間人でも罰せられるので、特定秘密保護法があろうとなかろうと関係ありません。

この記事を書いた記者は自衛隊法は自衛官(公務員)しか関係ないと思っているようですが、防衛産業に携わる民間人も対象となります。これは自衛隊法を読めば明らかです。

自衛隊法


第九十六条の二
3  防衛大臣は、自衛隊の任務遂行上特段の必要がある場合に限り、国の行政機関の職員のうち防衛に関連する職務に従事する者又は防衛省との契約に基づき防衛秘密に係る物件の製造若しくは役務の提供を業とする者に、政令で定めるところにより、防衛秘密の取扱いの業務を行わせることができる


第百二十二条  防衛秘密を取り扱うことを業務とする者がその業務により知得した防衛秘密を漏らしたときは、五年以下の懲役に処する。防衛秘密を取り扱うことを業務としなくなつた後においても、同様とする。

なぜこれを知っているのかというと、自分が以前、防衛装備品関連の業務も行う企業に勤めていたためですが、そうでなくとも、自衛隊の装備品の開発製造は自衛隊員が全てを行っているわけではなく、民間企業に務める民間人が業務として行っていることくらいは誰でも知っているでしょう。

新聞業界は毎日時間との闘いの業界でしょうから、裏を取るのに時間がかかって記事に間に合わないということもあるでしょうが、大手新聞社ですらこうした記事を出してしまう状態ですから、新聞の価値や信頼性はますます下がっていきそうです。

守秘義務に関する現行法は多々ある

ちなみに、現行法で罰せられる守秘義務は他にもたくさんあり、特定秘密保護法が全く新しく秘密を設ける法というわけではありません。

守秘義務 - Wikipedia


守秘義務は、公務員、弁護士、医師、歯科医師、薬剤師、中小企業診断士、宗教者など、その職務の特性上秘密の保持が必要とされる職業について、それぞれ法律により定められている。これらの法律上の守秘義務を課された者が、正当な理由なく職務上知り得た秘密を漏らした場合、処罰の対象となる。

特定秘密保護法の意義を端的に表したTweetをご紹介。


マスメディアの扇動を見抜くには個々人の情報リテラシーしかない?

マスメディアは大衆扇動のための偏向報道だけでなく、最近は記者の質の低下(?)によると思われる誤認記事も多く出しています。それらに惑わされないようにするには、今まで以上に自分で情報を収集し妥当性を評価し、取捨選択する、「情報リテラシー」が求められることには変わりないでしょう。

2003年から高校で始まった「情報科)」の教育の現場ではどんな教育が行われているのかはわかりませんが、そうした情報リテラシー教育が行われることを切に期待します。

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