最近は比較的知られているようですが、デジカメや携帯電話のカメラを使うとテレビなどのリモコンが発する赤外線が見えるのはご存じでしょうか?
デジタルカメラに使われているCCDやCMOSセンサーなどの撮像素子は、もともと赤外線も受光する特性を持っているため、フィルタで赤外線をカットするようになっているのですが、赤に近い近赤外線は若干通すため、それが撮影画像上では可視光域の光として見えるのです。
リモコンのボタンを押すと、上のように前部の赤外線LEDが点滅したり点灯したりして、ボタンによって光るパターンが違ったりします。
最近多い「レーザーマウス」も赤外線レーザーを使っているため、デジカメで見ると次のようになります。
実際にデジカメのモニターで見ると、レーザーの非常に強い光が激しく点滅していて、これは直接のぞき込まない方がいいだろうなーという感じがします。リモコンの赤外線LEDは広い角度から光を見ることができますが、レーザーマウスの赤外線レーザーは指向性が強いため特定の角度からしか光を見ることができません。いくつかのレーザーマウスで試してみると斜め横方向に照射されていることが多いようです。手元にレーザーマウスとデジカメまたはカメラ付き携帯電話があればぜひお試しあれ。
リモコンやマウスの他にも、身の回りには赤外線を発するものがいろいろあります。たとえば、自動ドアのセンサーは近くに手をかざすと熱いくらい強力な赤外線を照射していて、これもデジカメを通して見ると強く光っているのがわかります。
検索してみると、結構多くの人が似たようなこと試しているようですね。
ところで、デジカメで赤外線を可視光に変換して見られることはわかったとして、なぜ紫色になって見えるのか?というのが謎です。赤外線が赤に近いなら赤っぽく見えてもよさそうですが、実際は赤紫色に見えることが多く、どのデジカメでもだいたい似たような色になります。
まだ理由を突き止めたわけではありませんが、デジカメに使われているCCDとRGBフィルターの特性にも関係がありそうです。次のサイトに手がかりになりそうなことが書かれていますが、「紫色」というのは実はデジカメにとって再現が難しい色のようで、これに何か関係があるのかも知れません。
理由をご存じの方がいましたら、ぜひ〜