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「コミュニティ」のメカニズムを人工的な組織に応用する

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人間がある意図をもってデザイン(設計)する「人工的な」組織の中で、手放しで意図通りの働きをするようになるものは、どれくらいあるのだろうか。人を集めたものの、まったくまとまりのない単なる寄せ集めにしかならなかったという経験をしたことがある人もいるのではないだろうか。

これに対し、地域やインターネット、SNS上の「コミュニティ」は、誰かが意図的にそうさせているわけでもなく、自発的に集まって動いて維持されていたりするものが多い。

では、そうしたコミュニティは何を「キー」にして人が集まっているのか?何を「キー」にすると集まりやすいのか? これがわかれば、「まとまりのない組織」を「自己組織化する組織」に変えることができるのではないだろうか? 例えばmixiなどのSNSで、運営者によるカテゴリー化のバイアスがない中で自発的に生まれているコミュニティの生成「パターン」を知ることがそのヒントにならないだろうか?

ふとそんなことを思った。

もともと自発的に集まる要素のない「組織」を作っても、機能させるために外部からのコストがかかりすぎてはしょうがない。
そこで、人が自然に集まる要素を組織デザインや組織環境の中に織り込んでおけば、その組織を意図通りに機能させるのはそうでない場合に比べれば容易になるのではないだろうか。

例えば、リーダーシップを発揮するリーダーがいる、というのは人が集めて機能させる要素を持った状態だ。しかしそうすると「リーダーシップ」というもの自体は、組織からすると「手段の一つ」であり、必ずしも必要なものではないかもしれない。リーダーがいなくても成り立っているコミュニティなどはいくらでもあるし。

組織の中で「リーダーシップを発揮する人」はいればいるに越したことはないが、「リーダーシップ」や「カリスマ性」がなければ組織をまとめられないと考えるのは早計だと思う。人が自発的に集まり、どちらへ向かえばよいかを自明な状態にさえすれば、ほぼ同じ事が実現できるのではないだろうか。それはなんらかの「仕掛け」によって実装できるかも知れないし、「人」でなくてもいいかもしれない。インフォーマルコミュニケーションがカギを握っていそうな気もする。



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