white croquis

思索と探索のクロッキー帳。オーディオや音楽の話題、レビューなども。

システム・複雑系

【悲報】Yahoo! Japan のロゴデザインは海外と同じものには変更されないらしい @Yahoo_JAPAN_PR

昨日辺りに、今年の1月に書いた、 日本の Yahoo! Japan だけなぜダサい? 「日本以外」の Yahoo! はロゴ変更済! - white croquis へのアクセスが急増してちょっと驚いていたのですが、ふと何気なく調べてみると驚くべき事実が明らかになりました。(という…

3.11 が教えてくれたこと

「3.11」。 今では日本人なら誰もが忘れられない、あの出来事を意味する言葉として、固有名詞となりました。 戦後の復興から高度成長を成し遂げ、IT化社会へと、概ね文明としては真っ当な進化を遂げてきた社会に突然訪れた自然の脅威。そして高度成長期から2…

特定秘密保護法案について思ういくつかのこと

「特定秘密保護法案」が与党を中心に衆議院を通過しました。 賛否両論があることについては周知の所だと思いますが、何かを制限する制度には過剰に反応する人たちが常に一定数は存在します。 情報リテラシーの問題? 福島の原発事故で得た教訓の一つに、政府…

生物多様性オフセット!? 〜根強い要素還元主義〜

今年は「国連生物多様性年」とされている関係で、今年に入ってから「生物多様性」という言葉をより一層頻繁に目に耳にするようになりました。そんな中、1月18日に「生物多様性オフセット」に関するシンポジウムが開かれたそうです。 HugeDomains.com 生態適…

木を切って大気中の二酸化炭素を減らす

森林は二酸化炭素を吸収しない「大気中の二酸化炭素を減らすには木を切るのが手っ取り早い」という話は、生物(学)にあまり詳しくない人には驚きをもって受け取られることがあります。小中学校の理科では「植物は光合成により水と二酸化炭素を吸収して酸素を…

自然の動物園化? 〜「生物多様性」の意義と「動的平衡」〜

少し前にトキの放鳥がニュースになっていた。 環境省_平成21年度 トキ放鳥の日程について(お知らせ) http://www.env.go.jp/nature/toki/ http://ibis-info.blog.ocn.ne.jp/diary/(http://www4.ocn.ne.jp/~ibis/station/index.html) 日本では野生のトキ…

「SEO」と「試験勉強」に共通するもの

Webサイト構築において、サーチエンジン最適化(SEO: Search Engine Optimization)を考えることは、今では当たり前のこととなっている。GoogleやYahoo!を初めとするサーチエンジンは概ね、収集したコンテンツを参照リンクやキーワードなど様々な要素からラン…

情報セキュリティ対策は「機会」と「動機」のコントロール

情報セキュリティ対策の基本的な考え方として、当たり前すぎてあまり本に書いてないこと。 動機を持つ者に機会を与えない 動機を持たない者に動機を持つような機会を与えない とりあえず、この2つの「機会」を意識して対策をしていれば、そう本質から外れた…

「コミュニティ」のメカニズムを人工的な組織に応用する

人間がある意図をもってデザイン(設計)する「人工的な」組織の中で、手放しで意図通りの働きをするようになるものは、どれくらいあるのだろうか。人を集めたものの、まったくまとまりのない単なる寄せ集めにしかならなかったという経験をしたことがある人…

昆虫採集と情報検索、知識の構造化

子供の頃、タモと虫かごを持ってよく昆虫採集をしていた。 この昆虫採集という遊びは、実は大人になってからとても役に立っているのではないかということを、茂木さんのコスタリカの美しい写真を見ていてふと思った。 昆虫採集で行われることを思い出してみ…

組織を機能でデザインする

以前から考えていて、ことある度に人に話している仮説。 企業などの組織をデザインする際、まずうまく動くために必要な個々の「機能」を取り出して仮想化した仕組みをつくり、それに部署や人やモノを当てはめていってはどうだろうか。 「部署」や「人」では…

秩序を維持する最も簡単な方法

ある系において、ある事柄が一定の秩序を保つようにするためにはどうするか? 例えば組織であれば、組織内にその事柄を専門に扱う機関を設けてその処理を集約させる、あるいはその事柄の取り扱い方のルールや規則を作って周知徹底させる、といったことが挙げ…

夢を持たない生き方 〜「可能性」を追求する〜

いつ頃からか、少なくとも高校生の頃には「将来の夢」というものを持たなくなっていた。その代わりに、常に「可能性」を追求するようになった。そしてその後の進路は、やはり可能性の広い方広い方へ向かっていった。 当時はおそらく、やりたいことがいろいろ…

静的な「完成」から動的な「システム」の世界へ

ある条件下で予め設定した一定の状態に達したとき「完成」と呼ばれる。しかし、「完成する」ということ自体が相対的な概念なので、前提となる条件が変わればその状態は「完成」ではなくなってしまう。自然界では物事は常に変化していて、これで出来上がりと…

思考の絶対的基準点

以前、「全ては相対的に - white croquis」というエントリーで、最後にこんな事を書いた。 絶対的な概念を認めたら負けかなと思っている。「生」と「死」を除いて。 これは客観的な思考のために「生死」を唯一絶対的なものとして、それ以外は全て相対的にと…

社内ネットワーク管理は全体最適で

社内ネットワークやPC、ライセンス等の管理を自主的に行うようになって久しい。 規模が大きくなりつつあった中、誰もやろうとする人がいなかったので、このままではまずいことになるぞとボランティアで始めたのが発端だ。 今では、百数十台のクライアントPC…

動機や欲求の源はエントロピー増大の法則?

人間を含む動物の行動を引き起こす動機や欲求は、自然界の普遍の原理、エントロピー増大の法則で知られる「熱力学第二法則」に従って生じているのではないかと思えてきた。以前、自分のもう一つのブログで、こんなことを書いていた。 「納得」はたとえ非論理…

やっぱり単品オーディオの音は次元が違う

久しぶりに、CDプレイヤーで音楽を聴いた。普段、音楽を聴くというと iPod nanoで聴くのが中心で、家に帰っても夜遅くは大きな音が出せないので、アンプの電源を入れることが少なかった。で、久しぶりに聴くとやっぱり単品オーディオの音は次元が違うと改め…

「○○をなくそう」と考えるからなくならない

よくスローガンに「○○をなくそう」というのがある。 なくなるアテのなさそうなものでも「意識を高めるため」などとして「なくそう」と呼びかける。それ自体に全く効果がないとは言わないけど、かえって論点をわかりにくくしてしまっているんじゃないかと。 …

生体分散記憶システム

自分で覚えていられるかどうかあやしいことは、身近な人にもそれを伝えたり一緒に体験してもらう。そうすることで、記憶の冗長性を確保でき、耐障害性が高まる。内容にもよるだろうけど、紙やデータに記録するより、他人の記憶に記録しておけば、「あれって…

SoS (System of Systems) ~ 現実のあらゆる変化に適応する有機的システム工学

全体最適と局所最適について調べていて、SoS (System of Systems)というものにふと目がとまったのでメモ。 System of systems - WikiPedia[英語] 超システム工学SoS(The ObjectReport/オブジェクトテクノロジー研究所) SoS:超システム工学への現実的アプ…

Amazon のショッピングカートをリアルショッピングの買い物リストとして使う

追記: この記事は2007年当時のものです。現在の Amazon には「ほしいものリスト」といった、この記事でやろうとしていたことそのままの機能があります。 そういえば、Amazon は携帯でも見られるんだった…(今更) PCと携帯電話で相互に参照できるオンライン…

書評『システム現象学―オートポイエーシスの第四領域』

[asin:4788510030:detail] 書店で衝動買いして、しばらく積ん読状態だったのを掘り起こして読み始めたところ。 読み始めてすぐ、個人的にここ数年で最大のヒットを予感した。 現象学者が語る現象学よりもずっとわかりやすい。 現象学~認知科学~システム論…

思考の全てをスキーマで表現できないか

この所ずっと気になっているのが、「スキーマ」の概念だけで思考や知覚をシンプルに表現できないのか?という点だ。 「スキーマ」で表されるような構造的な知識や思考のモデルは、認知心理学、認知科学、脳科学、哲学のみならず、人工知能の研究など様々な分…

書評『ユーザーイリュージョン―意識という幻想』

ユーザーイリュージョン―意識という幻想作者:トール ノーレットランダーシュ紀伊國屋書店Amazon 「意識は0.5秒遅れてやってくる」 これはおもしろかった。 情報の本質、言語やコミュニケーションの本質について、熱力学第二法則、情報理論をバックグラウンド…

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